夜、寝る前についスマホを手に取ってしまう。
SNSを少し見るだけのつもりが、気づけば30分、1時間……。
画面の明かりだけが部屋を照らしている──そんな夜、誰しも経験があるのではないでしょうか。
私も以前はそうでした。
「今日こそ早く寝よう」と思っていても、気がつくとニュースや動画を次々と見てしまう。
そして、目覚めの悪い朝を迎えて後悔する…。
そんなことの繰り返しでした。
しかし、ある時期から本気で「夜スマホ」をやめようと決めました。
きっかけは、寝る前のたった15分のスマホ時間が、翌日の集中力や気分にまで影響しているのでは?と感じたことです。
「このままではまずい、何か変えよう!」
そう思い、試行錯誤を重ねた結果、私は“我慢”ではなく“環境”でスマホとの距離を変える方法にたどり着きました。
この記事では、私自身の経験をもとに、 夜にスマホを見ないための「環境づくり」を3つのステップでお伝えします。
寝る前スマホがやめられない理由

「夜スマホを見てしまうのは意志が弱いから」──
そう思い込んでいる人は多いですが、実はそうではありません。
私もそうでしたが、問題は“意志”ではなく“仕組み”です。
人間の脳は、疲れているときほど誘惑に弱くなります。
これは心理学で「自我消耗(エゴ・ディプレッション)」と呼ばれる現象で、日中に我慢や決断を繰り返すほど、夜には自制心がすり減ってしまうのです。
つまり、夜にスマホを触ってしまうのは自然な反応なのです。
1日頑張った脳は、ご褒美として「楽しい刺激」を求めてしまうのですね。
SNSのタイムライン、動画サイトのおすすめ、メッセージの通知…。
どれも脳にとって“小さな報酬”です。
その報酬を得るたびにドーパミンという快楽ホルモンが分泌され、「もう1回だけ…」と指が勝手に動いてしまう。
私はこれを“夜の無意識スクロール”と呼んでいます。
ただ、厄介なのが、画面の明るさです。
スマホのブルーライト(青い光)は、眠りを促すホルモンである「メラトニン」の分泌を抑え、体を“まだ昼間だ”と勘違いさせてしまいます。
つまり、夜にスマホを見ることは、脳にとって“眠る準備”の真逆をしているのです。
私がこれに気づいたのは、ある冬の夜。
動画を見ながら寝落ちした翌朝、頭がぼんやりして仕事に集中できませんでした。
それ以来、「眠れない原因はスマホそのものではなく、夜の“環境の作り方”だ」と思うようになったのです。
スマホを見ないための環境設計

「見ないように我慢する」よりも、「見られない状態にする」ほうがずっと簡単です。
意志ではなく、環境を変える。
この考え方のもと、私が試して効果があった方法を3つ紹介します。
① 充電場所をベッドから離す
まず、スマホを手の届く範囲に置かないことが重要です。
私は以前、枕元にスマホを置いていました。
理由は単純で、アラーム代わりに使っていたからです。
でも、寝る直前までスマホが目の前にあると、「少しだけ動画を見よう」「LINEを確認してから寝よう」と誘惑されるのは当然です。
そこで私は、寝室の外の机に充電場所を移しました。
最初の数日は不安でしたが、慣れるとむしろ安心感が増しました。
夜、スマホが近くにないだけで、気持ちが静まるんです。
もしアラーム機能が必要なら、目覚まし時計を使うのがおすすめです。
最近は音量や光で起こしてくれるシンプルなタイプも多く、“起きるためだけの道具”に戻すことで、余計な誘惑を断つことができます
② 通知音を消す
次に、通知音をすべてオフにすること。
私は以前、夜でもLINEやニュースの通知が鳴るたびに反応していました。
たとえ見なくても、「誰からだろう?」と気持ちがざわつくのです。
結果的に、眠りにつくまでの時間がどんどん長くなっていました。
通知は「いつでも対応できるように」という思いやりのようでいて、実際には“他人に思考を奪われるスイッチ”でもあります。
この状況から解放されるには、夜だけでも“通知を切る時間”をつくることです。
私は21時以降、自動で通知がオフになるように設定しています。
最初は少し不安でしたが、実際にやってみると、意外と困りません。
本当に急ぎの連絡は、電話で来るものですが、それもありません。
静かな夜は、思っている以上に心地よいものです。
通知のない夜は、思考がゆっくり整理されていくのがわかります。
③ 代わりの“夜のルーティン”を決める
「見ないようにする」だけでは、手持ちぶさたになります。
だからこそ、スマホの代わりに“何をするか”を決めておくことが大切です。
私が取り入れたのは、読書・日記・ストレッチの3つです。
読書においては、難しい本を読む必要はなく、10分だけでもOK。
「夜はこの3つのうちどれかをする」と決めるだけで、“画面に触らない時間”が自然に増えました。
特におすすめは、紙に書く日記です。
スマホには便利なメモアプリの機能が入っていますが、それは使わず、敢えて紙に書くのです。
1日の出来事を短く書くだけでも、頭が整理されます。
私は「今日の良かったことを3つ書く」をルールにしています。
書いているうちに、気持ちが落ち着き、眠りやすくなるのを感じます。
こうした習慣ができると、夜が“スマホの時間”から“自分の時間”に変わります。
私にとって、これがいちばんの効果でした。
夜スマホを手放した人が感じた変化

夜のスマホをやめると、思っていた以上に変化が起きます。
私自身の体験を3つ挙げます。
1. 朝の目覚めが軽くなる
以前は、起きても体が重く、頭がぼんやりしていました。
スマホをやめて数日後、朝起きた瞬間の感覚がまったく違うことに気づきました。
目がスッと覚めて、体がすぐに動く、という具合に、 睡眠の質が明らかに変わったのです。
専門家によると、夜寝る前にスマホが発するブルーライトを浴びないだけで、睡眠ホルモン(メラトニン)の分泌が正常化するそうです。
メラトニンが、深い眠りを作る重要な要素なんですね。
2. 思考が落ち着き、翌日の集中力が増す
夜スマホをやめると、頭の中の情報量が一気に減ります。
SNSやニュースを見ないことで、他人の感情や事件の情報が入ってこなくなるからです。
でもその分、翌朝に自分の考えがすっと浮かびやすくなるんです。
私は朝、ノートにアイデアを書き出す習慣がありますが、少し考える時間がありました。
しかし、夜スマホをやめたあとは、アイデアがスムーズに出てくるようになりました。
なんていうか、頭の中に静かな時間が流れているような感覚になったのです。
3. 夜の時間が穏やかになる
以前は、夜になるとどこか落ち着かず、つい画面を眺めていました。
でも今は、照明を落として静かに過ごすのが習慣になっています。
スマホを見ないだけで、時間の流れがゆっくりになるんです。
好きな音楽をかけて本を読む、湯船にゆっくり浸かる。
そんな“普通のこと”がより心地よく感じられるようになりました。
夜スマホをやめると、「何もしない時間」が贅沢に感じられる。
それが、心の余裕につながっていきます。
まとめ:”デジタル断食”は夜にこそやるべし

スマホやPCとの距離を一時的に置いて、心や感覚をリセットすることを”デジタル断食”(デジタル・デトックス)といいます。
そのデジタル断食を行うには、夜の時間は最適です。
夜スマホをやめることで、朝の目覚め、集中力、気持ちの余裕──
そのすべてが少しずつ変わっていきます。
「夜スマホをやめる」というと、少しストイックに聞こえるかもしれません。
でも本質は“やめる”ことではなく、“自分の時間を取り戻す”ことです。
意志ではなく、環境でコントロールする。
そのための3つのポイントをもう一度まとめます。
- 充電場所をベッドから離す
- 通知音を消す
- 夜のルーティンを決める
どれか一つだけでも効果があります。
特に「充電場所をベッドから離す」は、今日からすぐに試せる小さな一歩です。
スマホを遠ざけることは、不便ではなく、自由を増やすこと。
静かな夜こそ、一日で最も豊かな時間なのです。
