私はこれまで、「情報は多いほど良い」と思い込んでいました。
周りの人より早く情報を集め、できるだけたくさんの選択肢を知っていたほうが、正確な判断ができると思っていたのです。
けれども、実際の私はその逆でした。
情報を集めれば集めるほど迷いが増え、決断までの時間もどんどん長くなっていました。
たとえば、ネットで調べものをしているときのことです。
ある商品について知りたくて検索したのに、気づけば別のレビュー記事、その次は比較サイト、そして関連動画へ──。
いつのまにか「何を調べていたんだっけ?」と本来の目的すらわからなくなる。
そんな経験を何度もしてきました。
そこで私は思い切って、“情報を減らす生活”を試してみました。
この小さな実験が、想像以上に大きな変化をもたらしました。
判断が速くなり、迷う時間が減り、気持ちがスッキリしていく感覚がありました。
この記事では、私の体験をもとに「なぜ情報を減らすと判断が速くなるのか?」その理由と具体的な方法を、できるだけわかりやすくお伝えします。
情報が多いと判断が遅くなる“脳の仕組み”

私は以前、毎日スマホで大量の情報を浴びていました。
SNSのタイムライン、ニュースアプリ、YouTube、メルマガ、広告…。
仕事の合間に「少しだけ見るつもり」で開くのですが、その“少し”が積み重なって気がつくと頭がずっとざわざわしている状態に。
「なぜこんなに疲れるのだろう?」
情報に触れたところで、判断がよくなっている実感はないわけです。
最近になって、ようやく私はあることに気付きました。
● 認知負荷(=考えるための負担)が増えすぎている
「認知負荷」とは、情報を処理するために必要な“脳のエネルギー”のことです。
情報が多ければ多いほど、このエネルギーをどんどん消費します。
一見、判断とは関係ないように思えますが、判断をするときにもこのエネルギーを使うため、脳の余力が減っていると決断が遅くなるのです。
私はある日、カフェで次の仕事の段取りを考えていたとき、ふとスマホを手に取り、SNSを開きました。
ほんの3分のつもりでしたが、戻ったときには「さっき何を考えようとしていたんだっけ?」と記憶が薄れていました。
この“思考の中断”こそ、認知負荷の増加です。
情報を取り込むたびに脳は切り替え作業を行うため、判断に使う余力が削られてしまうのです。
● 選択肢が多いと、必ず迷いが生まれる
心理学では、有名な「ジャムの法則」があります。
24種類のジャムを見せられた人より、6種類のジャムを見せられた人のほうが購入率が高かった──という実験です。
つまり、選択肢が多いと迷いやすくなり、行動しにくくなるのです。
私も同じでした。
パソコンを買い替えるとき、比較サイトを読み漁り、レビュー動画を見続け、気づけば何日も決められないまま―–という状況でした。
情報が多ければ成功すると思っていたのに、実際は迷ってばかりで決断が遅くなるばかりでした。
“情報を減らす”ための3つの行動ステップ

私は“情報断ち”のように極端な方法は合わず、むしろストレスになってしまいました。
そこで、「見えにくくする」「触れにくくする」という方向で情報を減らす工夫をするようになりました。
ここからは、私が実際に続けて効果を感じた3つの行動ステップについてお話しします。
① 通知を消す(情報の“強制侵入”を止める)
以前の私は、すべての通知をオンにしていました。
LINE、SNS、新着メール、ニュース、アプリのお知らせ…。
ピコッと音が鳴るたびに、「誰だろう?」「何が起きた?」と気持ちが動き、集中が一度リセットされてしまう。
通知とは、いわば”脳への呼び出し”です。
私は思い切って、ほぼすべての通知をオフにしました。
残したのは「家族からの連絡」と「仕事の緊急連絡」だけです。
最初は落ち着かなかったものの、1週間もすると、通知が鳴らない生活のほうが圧倒的に気持ちよいと感じるようになりました。
② 情報源を決める(数をしぼる)
私は以前、毎日複数のニュースアプリを開き、SNSも3〜4種類見ていました。
しかし、見ても見ても終わりがない。
そして、読んだからといって生活がよくなる実感も薄い。
そこで私は、「情報源は3つまで」と決めました。
- ニュースアプリは1つ
- SNSは1日1回だけ
- YouTubeは“学び”に関係するチャンネルだけ
情報源をしぼることで、「何を見ればいいのか」で迷う時間がなくなりました。
選択肢をしぼることは、判断のスピードを上げるいちばん簡単な方法です。
③ 見る時間をルール化する
以前の私は、ソファでも職場でも、気づくとスマホを触っていました。
これは習慣というより、癖に近いもので、手元にスマホがある限り無意識に情報を取りに行ってしまうのです。
そこで私は、見る時間を決めるようにしました。
- 朝の10分
- 昼食後の10分
- 夜は見ない
これだけでも、“スマホに引っ張られる時間”が激減しました。
見る時間帯を固定すると、情報に触れる目的がはっきりし、余計な情報に流されにくくなります。
判断を速くするために“減らすべき情報”とは?

ここでは、具体的にどんな情報を減らすと判断が速くなるのかという点を、私の体験をもとに整理します。
● SNSの断片情報(刺激の強い“つまみ食い”の情報)
SNSは便利ですが、短い刺激のある情報が絶え間なく流れてきます。
これは、脳にとって“砂糖のつまみ食い”のようなものです。
一瞬の快楽はありますが、心に栄養としては残らず、むしろ判断力を鈍らせる原因になります。
私はSNSを「時間を決めて見る」ようにしてから、頭の中のざわつきが明らかに減りました。
● 無目的なニュース(知る必要のない情報)
「なんとなくニュースアプリを開く」という習慣は、多くの人に共通しているかもしれません。
しかし、毎日のニュースの大半は“今日の判断”と関係がありません。
私は、「今の自分に直接関係するニュースだけを見る」というルールを取り入れたところ、情報の量が一気に減り、判断が速くなりました。
● 興味を奪う広告(意図的に作られた情報)
広告は、人の興味を奪うために設計されています。
言い換えれば、“判断を止めるための情報”です。
私は広告をできるだけ見ないように、広告非表示の設定と、有料版のアプリを活用しています。
広告を見ない習慣は、思っている以上に判断力の節約につながります。
まとめ──情報を減らすと判断力がキレる!

情報を減らす生活を続けてみて、私は判断にかかる時間だけでなく、「迷いの量」そのものが減ったと感じています。
判断力がキレる、というと大げさに聞こえるかもしれません。
しかし実際は、余計な情報がないだけで、自分の判断が前に出てくるというだけのことです。
最後に、この記事のポイントをまとめます。
✔ 情報が多いと判断が遅くなる
→ 脳のエネルギー(認知負荷)が先に消耗するから。
✔ 情報を減らす3つの行動ステップ
- 通知を消す
- 情報源を決める
- 見る時間をルール化する
✔ 減らすべき情報
- SNSの断片情報
- 無目的なニュース
- 興味を奪う広告
情報を減らすことは、“我慢”ではありません。
むしろ、本当に向き合いたいことに集中できる環境づくりです。
判断が速くなると、一日のペースがスムーズになり、心にも余裕が生まれます。
何かを足すより、まずはひとつ減らすことから。
それだけで、判断のキレ味は確かに変わっていきます。

